日曜の夜、六本木の娯楽施設の前で行列に並んでいる最中、既に37度に発熱していることを自覚した。来るんじゃなかったと思いつつ、久しぶりに顔を見せた友人に失礼があってはいけないと思い、気丈に振る舞ったが、足元はフラフラし、視界もクラクラしていた。
田舎から出てきた僕は、重たい荷物を引きずっていた。友人は荷物持ちを提案してくれたが、熱が上がって意地になった僕は決して甘えようとしなかった。
盆休みの六本木は夜でも暑いはずだが、寒気がするようなビル風に鳥肌が立った。
そのあと、池袋まで行って、栄養を摂ってから、バスに乗って大阪に向かった。