🥺はれま🥺

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バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)

よかったです。大好きな映画になりました。

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年、日本公開2015年)

アカデミー作品賞を取ってる映画なんで、見る前から「いい作品」なんだろうなとは期待してましたが、 そういう総合的で客観的な評価よりも、僕のツボをグイグイ押してくる個人的で主観的に最高な映画でした。

〜あらすじ〜

主人公リーガン(マイケル・キートン)は落ち目のハリウッド俳優。 その状況を打破するために、リーガンはブロードウェイで自身が脚本・演出・主演を務める舞台を企画する。 再び世間から注目を浴びるために、舞台の世界で再帰を図ろうとしているのだ。 しかしながら、舞台のプレビュー公演は、思わぬトラブルから失敗に終わる。 精神的にも肉体的にもどんどん追い詰められていったリーガンは徐々に正気を保てなくなり、 現実と虚構の区別もつかないまま本公演初日を迎える。

現実と虚構がぐちゃぐちゃになっちゃう系

正気を失う主人公に合わせて、演出もどんどん現実離れしていきます。 この映画のとにかくかっこいいところは、現実と虚構が混在するリーガンの視点を、あたかも自然なことのように、さりげなく映しているところです。 このさりげなさの要因は、言わずもがな全編ワンカット(っぽい)撮影手法ですね。 (実際はワンカットではなく、編集で上手く繋げて、ワンカットのように見せている)

僕はこの手の「現実と虚構がぐちゃぐちゃになっちゃう系」の映画やドラマが好きなんです。 この映画は特にスゴイ。序盤からぶっ飛ばしてきます。 最初のカットがブリーフパンツのおっさんがあぐらをかいて宙に浮かぶシーンなんですからね!! 「えっ?」ってなって、再生を止めました。たぶん、映画館だったら、隣の人の顔をチェックしますね。 そこから半ば強引に場面がどんどん変わっていきます。 「これは頭の壊れた人の映画ですよ」っていう力技の挨拶なんですかね。 主人公の精神状態は、もう既にこのレベルなんだなって納得せざるを得ない。

主人公の目線では、現実と虚構には隔たりがない。そのうえ、役者にとって私生活と舞台は地続きになっている。 この真逆の概念が混在している精神状態を、ありのままフィルムに焼き付けた。 そんなかっこよさがこの映画にはある気がしました。 たしかに、全編ワンカットと言われると、奇をてらった作品だと思われるかもしれないですね。 だけど、サイコな脚本を、サイコな良さを最大限に保ったまま、一番見ている人が飲み込みやすく撮った結果なのかもな、と思います。

自分の好きな作風が、うまいやり方で昇華されたなーと感じて、すごく嬉しい気持ちになりました。

ラストシーンの解釈

最後のシーン、どう捉えるべきなのかわからないですね。

娘の笑顔の意味は? バードマンのように空虚な名声を追い求めるのはやめて、鳥のように自由に生きていく・・・そんな父の姿を見た。 そういう笑顔だったんですかね。

ていうか、エマ・ストーンめちゃめちゃ目でかいな。